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集団的自衛権の否定は国連憲章の否定!国連脱退しますか?


最近では、集団的自衛権問題と併せて、日本の防衛について若者から質問を受けることが多くなってきました。
私は航空自衛隊で7年間勤務した経験があり、そのためか20代後半頃の若者から日本の防衛について質問を受けることがあります。

任期満了で退職してから15年ほど、今まで誰も興味を持たなかった防衛と言う問題。

最近の若者について私が感じるのは、理想や正義に熱く燃えるということはなく、どちらかというとクールで現実的な考えをします。
雇用問題などで厳しい現実を必死で生きているためか、私が若かったころよりも随分と大人びているように感じます。

そういう彼らが、日本が戦争状態になるという事を現実問題として考えています。

特にネイティブなネット世代は、中国が行ってきた様々な残虐行為を知識として持っています。
そして、凶悪な暴力の前には正義も話し合いも無力である事を知っています。

中国共産党による民族浄化の大虐殺「チベット問題Wiki」

そういった現実主義的な考えの若者たちに押されてなのか、安倍総理をはじめ政府の中から防衛に関するニュースが毎日のように出てきています。

その中で、突然動き出した「集団的自衛権問題」について少し考えてみます。

集団的自衛権の否定は国連憲章に反する

日本は国連に加盟しています。
この事に反対して、脱退を求める国民はほとんど居ないでしょう。

ここで一つ考えてもらいたいのは、国連とは集団防衛組織であるという事。
国際連合憲章 第1条
国際連合の目的は次の通りである。
①国際の平和及び安全を維持すること。そのために、平和に対する脅威の防止及び除去と侵略行為その他の平和の破壊の鎮圧と、そのため有効な集団的措置をとること並びに平和を破壊するに至る虞のある国際的の紛争又は事態の調整又は解決を平和的手段によって且つ正義及び国際法の原則に従って実現すること。
いきなり冒頭から「侵略行為その他の平和の破壊の鎮圧と、そのため有効な集団措置をとる」 という記述があり、勝手に侵略すると加盟国が力を合わせて鎮圧するよと明確に書いてあります。

日本が集団的自衛権を行使できないというのは、国連加盟国としての責務を果たさないという事であり日本の我が侭以外の何物でもありません。
日本も最近では国連のPKOに参加していますが、武力の行使が出来ないことが国際協調の足並みをどれだけ乱しているか私たち国民は考えた事があるでしょうか。

日本は軍を持たず、防衛軍の事を「自衛隊」と呼んでいますが、私が自衛官時代に毎年演習で一緒だったアメリカ海兵隊には通じませんでした。
自衛隊「Self-Defense Forces」では通じないため、個人的に自己紹介するときは日本空軍「Japan Air force」と名乗っていました。

毎年顔を合わせる米軍でさえこうなのですから、他国の軍は日本軍と理解していて当然だと思います。
そこでいざ紛争地域に入ると、脅威に対して共同して対処する友軍と思っていた相手が、保護すべき対象であったらどうでしょう。
こんな危ないところへ何しに来たんだ?と思うでしょうし、敵軍から攻撃を受けた時に共同作戦をとれない状況で被害が出れば、日本軍に見捨てられたと感じるでしょう。

さらに他の条文にはこうあります。
国際連合憲章 第49条
国際連合加盟国は、安全保障理事会が決定した措置を履行するに当たって、共同して相互援助を与えなければならない。
国際連合に加盟する日本は、国連安保理が決定したら共同して相互援助しなければならないのです。
つまり、国連に加盟した時点で「集団的自衛権を行使する」と表明したに等しいわけです。

今まではアメリカの庇護の元で日本の我が侭が通っていましたが、これから先はどうなるか不透明です。
どうしても否定したいのであれば、最終的に国連を脱退することも覚悟せざるをえないかもしれません。

日米安保もあてにはならない

日本は平和主義の国なので、平和が脅かされたらアメリカさん守ってねという理屈は通用しない。
アメリカは民主主義の国であり、自国が犠牲を出してまで日本を守る戦争を国民が支持するでしょうか。
南ベトナムを守るために参戦したアメリカは、北ベトナムによる被害の大きさから撤退。
ベトナム戦争で、南ベトナムは敗北しました。

国際的な条約など、いざとなればあてになりません。
日ソ不可侵条約を無視して日本に侵攻したソ連、日韓基本条約を無視していまだに日本に賠償を求める韓国。

日本を次のチベットやウイグルにしたくなければ、真剣に国を守る事を考えなければなりません。
軍事力の強化は戦争をする事ではありません。
また、反戦主義の人が言う徴兵など行いません、現代の高度に近代化された軍隊は、装備の取り扱いや高度な戦術訓練を継続して受け続けているプロの兵士でなければ足手まといとなり、未熟な素人集団を混ぜると逆に戦闘能力の低下を招きます。

徴兵をしている国は、近代的な軍隊を保有していない国だけです。
その証拠として、軍事大国と言われる国でも先進国は全て志願制です。

また、日本再軍備と言えば「日本脅威論」を唱える人がいますが、日本は再び侵略国となる事は出来ません、なぜならば国連憲章には敵国条項があるからです。
わざわざ国連が軍を動かさなくても、経済制裁で日本は一瞬で干上がります。
国際連合憲章 第53条「強制行動」
①(前略)いかなる強制行動も、安全保障理事会の許可がなければ、地域的取極に基いて又は地域的機関 によってとられてはならない。もっとも、本条2に定める敵国のいずれかに対する措置で、第107条に従って規定されるもの又はこの敵国における侵略政策の再現に備える地域的取極において規定されるものは、関係政府の要請に基いてこの機構がこの敵国による新たな侵略を防止する責任を負うときまで例外とする。
②本条①で用いる敵国という語は、第二次世界戦争中にこの憲章のいずれかの署名国の敵国であった国に適用される。
国連憲章とは、第二次世界大戦の連合国によって作られたものです。
国連と言う組織は、戦勝国である連合国が望む世界秩序を実現するために生まれた組織です。

ここに記されている敵国とは、ドイツ、イタリア、日本といった旧枢軸国の事です。

日本がいかなる主張を持っていようと、自国の正義を主張しようと、常任理事国が悪と判断すれば日本の主張は通らず悪と断定され国連による集団措置の対象になります。

たとえ日本が再軍備をしようとも、国連自体が再び枢軸国が力を持って立ち上がれないようにするための組織でもあるのですから、世界を敵に回すような侵略行為など出来るはずがありません。

日本が世界の信頼を得て敵国から外されるためには、日本の勝手な解釈による我が侭をやめ、世界の平和秩序維持のために連携を乱さぬように行動する必要があります。


テレビの印象操作に惑わされず、日本の防衛について考える必要があるでしょう。
大勢に流されるのが政治ですから、国民一人一人がどう考えるかが重要なのです。


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